スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

シンクロニシティ(共時性)

A男は、学校を卒業して以来約10年ぶりで、学生時代の友人、山口勝也(やまぐちかつや)さんと渋谷で会うことになった。A男が待ち合わせ場所に着いてから5分ぐらい経つと、山口さんがやってきた。さすがに若干年を取った感じではあったが、山口さんは学生時代とそんなに変わっていない印象だった。ヤーッ、オーッと声を掛け合うと、A男の頭は一瞬にして学生時代にタイムスリップしてしまった。
A男は、山口さんを行付けの飲み屋につれていった。学生の時以来、そこでA男は、山口さんと酒を飲んだ。話は盛り上がった。特に学生時代の女の子達、B子やC子やD子の話は、まさに10年という時間を越えて、大いに盛り上がった。普段、仕事でストレスを過剰なほど受けているA男にとって、そんなことすべてを忘れるくらい本当に楽しい時間だった。楽しさに乗せられて、A男はいつも以上に飲んだ。
お開きとなって飲み屋を出た後、ハチ公前でA男は山口さんと別れた。A男は田園都市線、山口さんは井の頭線。A男は駅のホームにつながる階段を少し千鳥足で下りていった。A男は、今日は少し酔ったな、と思った。ホームに着くと、しばらくして電車がやってきた。いつもながら、夜遅い時間帯の渋谷駅ホームは、大変な混雑だ。
A男は、後ろの人に押されるようにして、電車に乗り込んだ。いつものことながら、電車はドアを開けたまま渋谷駅ホームに少なくとも1分は停車する。電車に乗り込んだA男の耳に、車内放送が飛び込んできた。「毎度田園都市線をご利用いただきましてありがとうございます。運転手は、やまぐち、車掌は、かつや、でございます。」
嘘だろーっ、A男は思わず大声を出しそうになった。A男は、周りの乗客に向かって、やまぐちかつや、冗談じゃねーぜ、それはついさっきまで俺と一緒に酒を飲んでいたやつの名前だぜ、と叫ぼうとしていた。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。