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演歌

1970年代、夏の房総海岸。ある大学のあるクラブの学生達が設営し運営する海の家があった。海の家と言っても、建物はそれほど大きくはなく、建物の中に調理場と客用の座敷があった。その海の家は、基本的にはオープン・カフェ形式であり、建物の前の砂浜にテーブル、椅子、パラソルのセットが十数個並べられていた。客用のメニューには、カレーライス、焼きそば、ラーメン、ソフトドリンク、ビールなどがあった。調理場は男子学生が担当し、女子学生がウエイトレスをやっていた。
今日は、海の家のスタッフの一人のコネで、学生ロックバンドが海の家に来て、生演奏で海の家を盛り上げてくれることになっている。
海の家の建物の中に急遽作られたステージの上で、学生ロックバンドによる演奏が始まった。Proud Mary(プラウド・メアリー)、Have You Ever Seen The Rain?(雨を見たかい)、・・・。CCR(Creedence Clearwater Revival)のヒット曲を中心に次々と有名な曲が流れる。
学生ロックバンドのメンバーは、男子3人、女子1人。ドラムス。ポニーテールの可愛い女子学生のキーボード兼ボーカル。ベースギター兼ボーカル。リード・サイドギター兼ボーカル。
海の家のスタッフの男子学生と女子学生の多くが、演奏に合わせて手拍子をたたいている。歌詞を口ずさんでいる学生もいる。海の家のお客さん達は、生演奏に大いに盛り上がっている。手拍子をたたき、中には大きな声で歌っている若い人もいる。ぎらつく太陽の下、広い砂浜にいる大勢の人達も、海の家の方を向いて、生演奏を聞いている。楽器音とボーカル音が、風に乗って海岸に拡がってゆく。
その日の夕方、来てくれた学生ロックバンドのために、海の家で小さなパーティが行われた。ソフトドリンクやビールを飲みながら流行のロックやフォークを皆で歌っている。一曲歌い終わると、皆でわいわい・がやがや、お喋り。そして、次の曲を皆で歌い始める。ロックやフォークを歌ってはお喋り、ロックやフォークを歌ってはお喋りの繰り返し。
すると、突然一人の男子学生が「人生劇場」を歌い始めた。即、他の男子学生達がこれに続き、「人生劇場」の大コーラスとなった。歌い終わると、一番年上の大学5年生の男子学生が「もう一回いこう」と叫んだ。それに皆が「オウーッ」と答えた。再び「人生劇場」の大コーラスが始まった。いつの間にか、歌っている男子学生達が輪になって肩を組んでいる。「人生劇場」の大コーラスは、パーティがお開きになるまで、途切れることなく繰り返された。
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