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福島原発事故

原子炉は、卵形の大きな容器に複数の細いパイプがささったような構造をしている。そして、パイプと容器の壁との間が溶接により密封接合されている。容器には、その形状、壁厚、内容物等に応じた複数の固有(共鳴)振動モードが存在する。また、各パイプにも、容器壁に接合されているとはいえ、その形状、壁厚、内容物等に応じた複数の固有(共鳴)振動モードが存在する。
容器壁とパイプとの接合に与える影響は、容器壁における共鳴振動モードとパイプにおける共鳴振動モードとの組合せ毎に異なる。すなわち、容器において一つの共鳴振動モードが励起され、パイプにおいても一つの共鳴振動モードが励起される場合に、容器壁とパイプとの接合が実質的に何の影響も受けないこともある。これは、容器における共鳴振動モードとパイプにおける共鳴振動モードとの最良の組合と言える。逆に、容器において一つの共鳴振動モードが励起され、パイプにおいても一つの共鳴振動モードが励起される場合に、容器壁とパイプとの接合が効率的に破壊されることもある。これは、容器における共鳴振動モードとパイプにおける共鳴振動モードとの最悪の組合と言える。要するに、容器壁とパイプとの接合に与える影響は、どの共鳴振動モードが容器において励起され、どの共鳴振動モードがパイプにおいて励起されるかに依る。
地震は、断層がずれることにより起こる。震源から揺れとして伝播する地震波は、周波数、位相、振動方向が異なる複数の振動波の集合である。発生する地震波の全体としての顔・形は、ずれた断層の形や大きさ、ずれた量やずれの速度等で決まり、したがって地震毎に異なる。すなわち、地震波を構成する複数の振動波がいかなる強弱関係や位相関係でその地震波に含まれているかは、地震毎に異なる。
原子炉に到達した地震波は、容器とパイプに伝わる。容器における複数の共鳴振動モードが地震波により平等に励起されるわけではない。容器における一つの共鳴振動モードが地震波を構成する複数の振動波の一つにより励起される度合いは、共鳴振動モードと振動波の組合せ毎に異なる。パイプも同様である。パイプにおける複数の共鳴振動モードが地震波により平等に励起されるわけではない。パイプにおける一つの共鳴振動モードが地震波を構成する複数の振動波の一つにより励起される度合いは、共鳴振動モードと振動波の組合せ毎に異なる。
地震波により容器において主として励起された共鳴振動モードとパイプにおいて主として励起された共鳴振動モードとが上記最良の組合の場合、容器壁とパイプとの接合は破壊されない。逆に、地震波により容器において主として励起された共鳴振動モードとパイプにおいて主として励起された共鳴振動モードとが上記最悪の組合の場合、容器壁とパイプとの接合は破壊される。要するに、同じ震度6の地震でも、原子炉に与える影響は、地震毎に異なる。
以上の事柄を考慮し、また容器壁とパイプとの接合の経年変化や放射線被曝による強度低下、並びに原子炉製造時の容器壁とパイプとの接合の出来・不出来を考慮すると、地震により容器壁とパイプとの接合が破壊されるか否かに関する評価に、確率を導入せざるを得ない。すなわち、震度6の地震に耐えるように原子炉を設計したつもりでも、震度6前後の地震により容器壁とパイプとの接合が破壊される確率はゼロではない。20本のパイプが容器壁に接合されている場合、前記確率が5%であれば、そのような地震により1箇所接合が破壊される。これが福島第1原発で起こってしまった。福島第1原発は、地震波により破壊されたのである。
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