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女子サッカー・ワールドカップ・ドイツ大会 決勝戦

アメリカ代表と日本代表との間の実力差は、歴然としている。10回戦ったとして、日本代表はアメリカ代表に1回も勝つことはできないだろう。ただし、10回戦ったとして日本代表はアメリカ代表に1回か2回は引き分けに持ち込むことができる、そういう実力差だろう。
決勝戦において日本代表は、アメリカ代表との間の実力差を踏まえて上で、引き分けに持ち込む作戦を全力を尽くして完璧にこなした。その作戦の第1は、組織的な守備を徹底して粘り強く行うことである。日本代表は、試合中これを完璧にやり通した。その作戦の第2は、数少ないチャンスをゴールに結び付けるということである。日本代表は、試合中にこれも成功させた。そして、日本代表はアメリカ代表との戦いを引き分けに持ち込み、PK戦でアメリカ代表を降した。
決勝戦の中身をよく見ると、引き分けをそんな表面的なことで説明はできない。日本代表に3つの奇跡が起こって、引き分けという結果になったことがわかる。明らかに天が日本代表を力強く後押ししていたのだ。天が引き分けを演じさせたのだ。
決勝戦におけるアメリカ代表の先制点は、まさに日本代表との間の実力差が生んだものであった。先制点を決めたアメリカ代表選手の技術、スピード、パワーは、実力差そのもの。彼女に付いていた日本代表ディフェンダーを責めることはまったく出来ない。90分間アメリカ代表と戦えば、必ず喰らう失点の典型であった。避けることのできない失点であった。
日本代表の同点ゴールを決めたのは、宮間だった。ゴール前で丸山ともつれながら第1のアメリカ代表ディフェンダーがゴール前の他のサイドに居た第2のアメリカ代表ディフェンダーにパスをし、それを受けた第2のアメリカ代表ディフェンダーが前方にパスをしたが、このパスを走りこんできた宮間が太ももでカットし、ボールを前に落とし、そしてボールをゴールに蹴り込んだ。
右サイドで日本代表がボールを奪った瞬間から、ハーフライン付近の左サイドから猛烈な勢いで宮間がゴール前中央に突進した。第1のアメリカ代表ディフェンダーの目線は丸山と第2のアメリカ代表ディフェンダーに固定されていて、第1のアメリカ代表ディフェンダーの視界にはゴール前中央に突進する宮間の姿は無かった。もし第1のアメリカ代表ディフェンダーの視界に、第2のアメリカ代表ディフェンダーの背後から迫る宮間の姿があれば、第1のアメリカ代表ディフェンダーは第2のアメリカ代表ディフェンダーにパスを出さず、ボールをゴールラインに向かって蹴り出していただろう。第2のアメリカ代表ディフェンダーの目線はもつれる丸山と第1のアメリカ代表ディフェンダーに固定されていて、第2のアメリカ代表ディフェンダーの視界にも背後から迫る宮間の姿は無かった。もし第2のアメリカ代表ディフェンダーの視界に、突進してくる宮間の姿があれば、第2のアメリカ代表ディフェンダーは第1のアメリカ代表ディフェンダーから受けたボールをタッチラインかゴールラインに向かって蹴り出していただろう。ハーフライン付近からゴール前中央への宮間の猛烈な突進が、奇跡を生んだ。第1のアメリカ代表ディフェンダーの視界にも、第2のアメリカ代表ディフェンダーの視界にも、突進してくる宮間の姿が無かった、という奇跡。
延長戦に入ってのアメリカ代表のゴールは、実力通りの見事なものだった。日本代表を押し込んで、日本代表に圧力をかけ続け、ゴール前にボールを放り込めば、早晩必ずゴールを割る。これがアメリカ代表の実力だ。日本代表にとっては、防ぎきれない、やむを得ない失点だった。
延長戦での日本代表の同点ゴールを決めたのは、沢だった。アメリカ代表ディフェンダーともつれながらも、コーナーキックを足の先端で合わせたすばらしいゴールだった。コーナーキックに対してゴール前ニアサイドに高速で走り込んで相手ディフェンダーよりも早く足や頭でボールに触り、ボールの角度を僅かに変えて、ボールをゴールに流し込む。沢の得意技とは言え、ボールと出会う場所から見えるゴールの角度はほとんどなく、しかも高速で走りながら、背後から相手ディフェンダーのプレッシャーを受けながら正確にボールの角度を変えるのであり、おまけに触ったボールとゴールとの間には相手ゴールキーパーと相手ディフェンダーがいるのであって、10回のコーナーキックに対して1回ゴールするのも難しいだろう。沢のゴールも奇跡。
宮間のゴールと沢のゴールだけで、日本代表が引き分けに持ち込めたわけではなかった。ジグソーパズルの最後のピースを残された空間にはめ込むように、もう一つの奇跡が、延長戦大詰めに、日本代表に起こった。
それは延長戦終了が近づいてきた時だった。ハーフライン付近からの日本ゴール前中央へのアメリカ代表の正確な縦パスに、ターゲットであるアメリカ代表フォワードは素早く反応し、高速で走り抜け、日本代表ディフェンダーを振り切った。そのアメリカ代表フォワードがボールに対するトラップ動作を始めようとした瞬間、カバーに入った岩清水がスライディングし身を挺してアメリカ代表フォワードを下半身からつぶしたのである。つぶしていなければ、ゴールキーパーと一対一の形になり、確実に失点していたはずだ。日本代表ディフェンダーを振り切ってからアメリカ代表フォワードがボールに追いつくまでは、まさに瞬間的な出来事だった。おそらく岩清水は、抜け出したアメリカ代表フォワードがボールを触ることの危険を本能的に察知し、反射的に身を投げ出してアメリカ代表フォワードをつぶしたのだろう。一発退場のファールだった。まさに神風特攻。アメリカ代表フォワードが走っているコースの角度、アメリカ代表フォワードの走る速度、岩清水が走っているコースの角度、および岩清水の走る速度との関係から、岩清水がアメリカ代表フォワードに接触できるのは、空間においても時間においてもある1点のみ。まさにこの空間および時間の1点ドンピシャで岩清水が身を投げ出したから、岩清水はアメリカ代表フォワードをつぶすのに成功した。この空間および時間の1点を僅かにでも外していたら、アメリカ代表フォワードをつぶすことはできなかった。また岩清水に、身を投げ出す場所がペナルティエリアの外か内かを考えている余裕は無かったはずだ。本能的に危険を察知し、反射的に身を投げ出したのだ。身を投げ出した場所は、ペナルティエリアの僅かに外側。岩清水のこの神風特攻プレーも奇跡。
引き分けになった時点で、アメリカ代表は敗れていた。天の力に守られた日本代表を打ち負かすだけの力は、PK戦を前にして、アメリカ代表には残っていなかった。
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