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開放系の公務員組織

日本における三権、すなわち立法権、行政権、および司法権を実質的に支配する公務員組織は、開放系(オープン・ループ系)になっている。つまり、外部環境への自己の出力に対する外部環境の応答を自己への入力に帰還する経路を持たない、単純な系になっている。この開放系(公務員組織)は、過去も現在も、自己を大きくし、豊かにするというコマンドにのみ従って動いている。
このような開放系は、外部環境への自己の出力に対する外部環境の応答を自己への入力に帰還しないので、外部環境の変化に応じて自己の内部構造を変えることができず、したがって外部環境の変化に自己を適応させることができない。
ある系が外部環境への自己の出力に対する外部環境の応答を自己への入力に帰還する経路を持つか持たないかは、その系が単純なものか高度なものか、いずれであるのかを決定付ける。外部環境への自己の出力に対する外部環境の応答を自己への入力に帰還する経路を持つ系はクローズド・ループ・システムであり、帰還経路の存在により学習能力や、外部環境の変化への適応能力といった高度な能力を有する。
外部環境が高度成長をしている時代には、自己を大きくし、豊かにするというコマンドにのみ従って動く開放系(公務員組織)でも、さしたる問題は起きない。しかし、外部環境の成長が飽和している時代や、外部環境がマイナス成長をしている時代には、この開放系(公務員組織)は、時間の経過とともに体が大きくなっていくので、外部環境を包む限界壁にその体が激しく衝突することになる。この衝突により外部環境が壊れてしまう可能性もある。現在の日本はまさにこれに近い状態にある、と言える。
政治家が成すべき仕事は、公務員組織から立法権を取り返し、そして新しい法律を作り、その法律に従って公務員組織に帰還経路を設け、それにより公務員組織をオープン・ループ・システムからクローズド・ループ・システムへと変換することである。こうすれば、公務員組織は外部環境に調和するように自立的に内部構造を変化させてゆく。例えば、政治家が成すべき仕事は、赤字国債発行残高が前年度よりも増えた場合には、本年度の公務員人件費の総額を前年度より1割減らす、という法律を作ることである。
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国民年金と共済年金

公務員共済年金の過払い構造を削ぎ落とし、支払い条件を厚生年金のそれに合わせた上で、公務員共済年金と厚生年金とを統合する年金改革案に対して、公務員側があらゆる手段を使ってこれをつぶそうとしている。
原資が100%税金の公務員共済年金と、会社や従業員が稼ぎ出した金を原資とする厚生年金とを統合すること自体、正当性もなく合理性も無い。
公務員共済年金はただちに廃止すべきだ。自営業者と同様に、公務員には公的年金としては国民年金だけでよい。地方議員、国会議員、および首長も国民年金だけでよい。
会社や従業員が稼ぎ出した金を原資とする厚生年金は、特別なのである。会社や従業員が稼ぎ出した金を原資とする点において。

官僚はずうーっと駄目

「最近、官僚が劣化した」という言葉をよく耳にする。この言葉は、ちょっと前までは、官僚はいい仕事をし続けた、ということを前提にしている。この前提となっている官僚の評価に対する認識は、誤りである。太平洋戦争が終わってから現在に至るまで、官僚はずうーっと駄目である。
熊本水俣病への対応、新潟水俣病への対応、アスベスト問題、国民年金問題、対米輸出自主規制を含む日米自動車交渉、プラザ合意、医師不足問題、諫早湾水門問題、国と地方を合わせた借金1000兆円。これらについての官僚の成績は、いずれも不合格点である。
さらに、例として電波行政を見てみよう。首都圏のFM放送に関しては、1970年4月にFM東京が開局した。これで、NHK・FMと合わせて2放送局になった。首都圏の第3のFM放送局としてFM横浜が開局したのは、それからなんと15年後の1985年12月であった。この15年はまさに失われた15年であった。丁度団塊の世代が若者であった時代であり、彼らの多くは熱心な音楽ファンでありオーディオ・ファンであった。しかし、高音質のFM放送局が2つしかなく、彼らはFM放送からは十分な音楽コンテンツを聴くことができなかった。2局しかないFM放送周波数帯は、がらがらに空いていた。FM放送局を開設したいという事業者や個人が沢山いた。混信を起こさない範囲で、さっさと新しいFM放送局の開設を許可していたら、失われた15年は存在しなかったはずだ。失われた15年がもたらした損失は、大きい。まず、十分な音楽コンテンツを聴くという人間としての楽しみをリスナーから奪った。それに、失われた15年がなければ、オーディオ機器がもっと売れていたはずだ。メーカーもオーディオ機器をもっと進歩させていたはずだ。
つぎに、つい先日行われた地上アナログテレビ放送から地上デジタルテレビ放送への移行だ。周波数オークションをする絶好の機会だったのに、それをしなかった。周波数オークションをすれば、首都圏のキー5放送局は、年間1放送局当たり少なくとも100億円は出すはずだ。その他の中小放送局の分を計算に入れ、またテレビ放送局を開設したいと希望する事業者や個人にさっさと免許をあげて、周波数を買い取らせれば、首都圏だけで少なくとも年間1000億円になる。全国では、少なくとも年間3000億円になる。大震災復興財源の柱に成り得る金額だ。
また、HF帯の電波を電灯線に乗せてパソコン用のデジタル通信を行うPLCがある。このPLCについては、行政は業界とつるみ、御用学者を動員して、既存のHF帯使用者に混信を与えないとする嘘データを発表させて、PLCを押し進めた。この構図は、破綻した原子力行政と瓜二つ。今PLCにより、HF帯が雑音の海になるか否かの瀬戸際に立たされている。
上で説明したことから明らかなように、官僚はずうーっと駄目である。それでも日本が今日の経済状態にあるのは、民間がとても優秀であり、すごく頑張ったことに尽きる。
官僚のやった仕事で悪い意味でお手並みが見事だったのは、公務員の給与、退職金、および年金に関することである。いつの間にか、公務員の給与は民間のそれの2倍以上になっており、退職金と年金にいたっては公務員と民間とは天と地ほどの差になっている。このことついて、官僚はまったく抜け目なかった。
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